信州ダービー2023
兼ねてより「日本サッカーで唯一のダービーマッチ」と言われていた信州ダービー(※)を観たいと思っており、2022年に久方ぶりに信州ダービーが実現したのだが、帰りづらい日曜夕方開催であったこともあり観戦を見送っていた。
しかしあいにく今年も実現した信州ダービーの長野ホーム試合がGW翌週の5/13(土)と絶好の日取りであったので、同日の湘南ー札幌へ参戦するため平塚へ意気揚々と向かう札幌サポ同志を尻目に長野へ赴いた。
※信州ダービーにまつわる解説記事については、以下のSportsnaviの記事がとてもわかりやすい。旧筑摩県と長野県の政治のゴタゴタ、時が流れて両クラブの成り立ちの経緯と地域リーグでの激闘までが端的に記されており、信州ダービーを「日本で唯一のダービーマッチ」と形容してもあながち大袈裟ではない理由が窺える。
アクセス:長野駅→長野Uスタジアムへ
東京方面からまずは長野駅に着き、そこからUスタ最寄りの篠ノ井駅に向かう。区間運賃200円。
3両編成なので結構混んでいた。
日中は基本的には15分間隔くらいでダイヤが組まれているが、ちょいちょい30分間隔の時間があるので実際に向かうときは前後のダイヤも気にするようにしよう。
↓篠ノ井駅。
↓LOVE SHINONOI(立入禁止)
篠ノ井駅からはシャトルバスに乗ってスタジアムへ向かう。片道300円を現金で支払う。
↓シャトルバス車窓から見えた八十二銀行。
まるでイングランドのスタジアムである
↓スタジアムがある南長野運動公園に到着した。信州ダービーをはじめ、フルキャパ動員が見込まれる試合では少し遠めの位置にシャトルバスが停められて、そこから入場待ちの行列に合流する。実に合理的である。
↓1キロくらいの待ち行列をテクテク牛歩で進んでいく。ふとDAZNに目をやると、札幌が湘南から先制していた。
↓途中で長野オリンピックスタジアムの脇を通る。外壁全体が聖火台のような形をしていてとても趣深い。DAZNに目をやると、札幌が湘南に逆転されていた。平常運転である
順調に待ち列が進んでいき、ついに長野Uスタジアムの正面が見えてくる。
……
カ、カッコエエ〜〜ッッッ!!!!!
平たい全周屋根、シンプルな正面壁にはクソデカエンブレムがデン!と構えられており、その佇まいはまるでプレミアリーグのプロピンチャーレ・クラブがホームに構えるスタジアムのようである。イングランド行ったこと無いけど。とにかくかっこいい。
↓今日はここから。これはiPhoneの0.5倍で撮っているが、実際のピッチとの距離感はかなり近く、関東のスタジアムで言うとNACK5くらいの臨場感がある。
ちなみに当日は弱めの雨が降っていたのだが、G列(7列目)以降なら全く濡れずに観られる感じであった。
前座試合として両チームレディースチームのU-15が試合をしており、松本が2-0で勝利した。ふとDAZNに目をやるといつの間にか札幌が再逆転していた。
↓ゴール裏1Fはこんな感じ。
↓アウェイゴール裏。ホーム側コーナーにバルコニー席がある関係か、アウェイ側ゴール裏スタンドの方が気持ち少し横幅が広いような感じがした。
スタジアムビジョンは屋根の上にありアウェイゴール裏からは全く見えない死角席があるので、ホーム側に簡易的なスコアボードと時計設備がある。
↓2階席。俯瞰でありながら臨場感もバッチリである。
↓ゴール裏2階席。こちらも俯瞰でありながらアングルがきつすぎず手前のゴールがよく見えて、かなり観やすそう。
設計は竹中工務店・東畑建築事務所・アーキプランが手掛けているらしい。(Wikipediaより)
↓スタグルは信州上田名物の美味(おい)だれ焼き鳥800円を頂いた。先ほど札幌のtotoWINNERが当選したので実質無料。
J3リーグ AC長野パルセイロvs松本山雅FC
↓選手がピッチに登場し、早くもスタジアムのボルテージが最高潮になる。
ウソみたいだろ。
3部リーグなんだぜ。それで…
↓試合前の選手紹介に向け、スタジアムDJの口上が始まった。それはもうなかなかお目にかかれない煽りっぷりの口調で、
DJ「松本山雅の皆さん、ようこそ長野Uスタジアムへ!」
「あれれぇ〜?またお会いしましたね〜!
J3の居心地はどうですか〜?🤪」
本当に「🤪🤪🤪」という感じの口調で草生えた。いやお宅らもJ3残留しとるやんけ
↓ちなみに動画を撮ってYouTubeに上げていた方がいらっしゃった。30秒あたりから。今見返しても最高すぎる。
日頃スタジアム観戦をしていると、拮抗したり白熱した展開の試合では途中からスタジアムに「うねり」を感じることがある。今回の信州ダービーにおいては、試合開始直後の熱量はもちろん、幸先良く前半で先制点をゲットした長野サポーターの盛り上がり、劣勢でも決してトーンダウンせずホーム側まで応援を響かせる松本山雅サポーターの声量が入り混じり、スタジアム全体が終始異様な「うねり」に包まれいた。
↓長野ゴール後の盛り上がり。
↓入場者数は12,458人。J3リーグである。
↓試合了の瞬間。
ホームチーム勝利の余韻に包まれるスタジアムにもう少し居たい気持ちもやまやまに、早めにシャトルバスに乗りたかったのでそそくさとスタジアムを出発した。
スタジアムから出てシャトルバス発着所へ向かう途中、スタジアム方面から松本山雅サポーターの大ブーイングが聞こえてきた。大規模ながらJリーグ有数の穏健派として鳴らす松本山雅サポーターが、ダービーの敗戦には翻って原理主義的なブーイングを放つ姿にグッときた。
行きはよいよい、帰りは恐い
早めにスタジアムを出発したつもりが、シャトルバスの発着所からアウェイ側に待ち列が伸びていたため歩けども歩けども最後尾が捕まらず、結局は万里の長城化した待ち列に並ぶ羽目になった。
最終的にシャトルバスに乗って篠ノ井駅に到着したのは試合終了1時間後の21時丁度であった。
(歩いた方が全然早かったかもしれない…)
アクセスはあまり良くないが、それを補って余りあるほどに素晴らしいスタジアムであった。2024シーズンからルヴァンカップはJ1/J2/J3の完全混成で開催されることが決まっているので、今度は札幌の応援で長野Uスタジアムのビジター席にお邪魔したいものである。
→2024年、なんといきなり直接対決が実現した。(長野戦観戦記を追記)
大衆酒場 永山
長野駅に着いたのは22時前になり空いてる店も少なかったが、長野駅至近でフラっと入った「永山」は旨くて良かった。
↓サッポロビール・ハラール対応店。
↓ハチの佃煮!うまし!コオロギ食が話題になってるけど、みんなハチ食おうぜ!
↓肉豆腐!デカい!うまい!
↓信州木曽「七笑」!まろやか!うまい!
↓真打!そば!言うまでもない!
長野、最高ーーーー!
2024ルヴァン杯長野遠征
たのしい沼津遠征となったルヴァン杯2回戦を経て、3回戦で札幌が相まみえるのは上位カテゴリを2連破した長野県チャンピオン・AC長野パルセイロ。去年の信州ダービーで長野Uスタジアムにいたく感銘を受け、今度はアウェイゴール裏に行きたいなあと思っていたら想像よりだいぶ早く実現した。
ということで満を持して有給休暇を取得し、およそ1年ぶりに長野へ赴いた。
つかの間の長野観光
爆裂快晴善光寺。
善光寺そばの蕎麦屋「元家」。
天ぷらそば。香りの良さは勿論、口の中で広がる麺の食感が非常にみずみずしく、普段食べているそばではなかなか体験できない味わいで大変美味であった。
スタジアムに向かい始める予定までまだ余裕があったので、市役所周辺のサテン「ブルーリボン」で1時間ほど涼を取った。斜向かいのテーブル席では、細いおじさんが恰幅の良いおじさんに古いiPadを用いてマルチの勧誘をしていた。
おひさし長野Uスタジアム
ということで1年ぶりの長野Uスタジアムへ。相変わらずかっこよくてブチ上がるスタジアムである。
アウェイスタンドとランデブー。
期待通りの素晴らしい眺めである。またアウェイ側からは長野「U」スタジアムの美しい意匠をわかりやすく観察することができ、これはホームゴール裏の住人の方もぜひ一度は見てほしいなーと思った。
スタグル①おいだれ鶏800円。
去年も頂いたが変わらず上手い。去年はあいにくの雨天でスタンド席にて頂いたが、今回は快晴でスタグル通り裏の原っぱで頂くことができ、おいしさ50割増し。
スタグル②きのこそば500円。
キノコ部分はしめじ、えのき、なめこで構成されており、シイタケ撲滅派の当方も安心していただくことができた。というか普通にめちゃくちゃうまい。「蝗」ことFC東京サポーターが襲来したら1人3杯くらいいかれてあっという間に殲滅されそう。
2024ルヴァン杯3回戦 AC長野パルセイロvs北海道コンサドーレ札幌
昨年の信州ダービーで圧巻の煽りを見せつけた長野のDJの煽り。今回も見事なお手前であった。
札幌が「ジャイアント」なんて照れるなあ(なお被ジャイキリ実績① ② ③)
試合のハイライトと雑感。
・前半は完全に長野のゲーム。長野側はどうやらリーグを戦っている主力中心のメンバーのようで、ウルトラ完全ターンオーバーの札幌相手に自信あふれるプレーで完全に主導権を握っていた。対する「さっぽこ」はタナカツの楔だったりハセタツのクロスとかカットインに対して前の選手の呼吸が全く合っていないような感じで、どーすんだこれ間満載で前半を終えた。本当は前半終了時点で大ブーイングが出てもおかしくない出来だったのだが、内容があまりにもおやばすぎたものだからゴール裏はヘンな落ち着きに包まれていた。(逆にこれが良かったのかもしれない)
・後半も30分くらいまではグダグダな攻撃と大ピンチを重ねる展開で、勝ち筋が無しof無しのジャイキリ3号コースまっしぐらだったのだが、ここでトーヤがドリブルで2、3人剥がしてそのままシュートしたプレーを繰り出してから流れが変わった。(↑ハイライトの1:15あたりから。)
このプレーを皮切りにタナカツの惜しいミドル等「吹っ切れた」プレーが明らかに増えて、実質ラストプレーでタナカツのミドル→ボールを引っかけた家泉の起死回生ゴールで延長戦までもつれる激アツ演出につながった。後半終了後の「バビロンの河」は気持ちよかったな~
…
無念の離脱!
23:55発の夜行バスで帰る予定だったので延長戦まで残ることもできなくはなかったのだが、蓄膿症からの病み上がりで体調を再度崩すリスクを考慮して21:29の特急で長野駅に戻り、メシと風呂にありつくことを優先することにした。長野駅に戻ったあたりでPK戦勝利の朗報に触れた。
メシ。長野駅前「てん」の肉そば。うまし!
風呂。権堂温泉。広めの天然温泉とオートロウリュのあるサウナで、45分一本勝負の短期決戦であったが大満足だった。
ということで長野での長い一日(激ウマ韻踏み)を終えて夜行バスで東京へ戻り、大きな充実感と寝不足の胃もたれとケツの痛みに包まれ、エクストリーム出勤(在宅ワーク)を無事成功させ日常に帰った。
夜行バスは、しばらくはいいかな…
以上
その他サッカー系記事
以下一覧の ◇コンサドーレ/その他サッカー、スポーツ より。